ゴールデンウエスタン“素晴らしい西部”なつかしい言葉です。東海岸に上陸した希望に満ちた新天地を目指し、西へ西へと進んだ時代だったのでしょう。
　ハードウッドのハンドルはボーリングのピンの様に見事なふくらみを持たせ、ブラスの太いワッシャー2本がデザインを引き締めています。
　このようなセンスはS.N.COOPER(1987年没)が見事に表現していました。
　アメリカがイラクへ侵攻を開始した当時は「イラク人を独裁者から解放するため」と信じ込んで、TACTICAL系の6.35mm厚ブレイドが人気でしたが、CNCマシンとレイザーを駆使して初期投資を怠らなければ容易に作れるTACTICAL系とは異なった1970〜1980年代の古典的な機材で職人が作ったナイフへの回帰は当然の帰結です。
　ブレイドバック(背部)の完成度の高さは、カスタムクラスです。リカッソのベベルストップのポイントに抜けるふくよかさはもう作れません。